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ピカソの絵のすごさ

絵のことは何も分からないけど、ピカソの絵がどうしてすごいのかは歴史的背景を考えるとよくわかる。ルネサンス以降、いかに現実のものをリアルに描くか、リアリズムに基づいて何百年もその技術を追求してきたわけで、ピカソの時代っていうのは、その技術の発展や新しい手法が行き詰っていたのではないかと思う。

ピカソもその一人で、その発展を支えてきて天才の一人だと認められてきた。そんな中で、多くの人々が無意識に感じていた閉塞感を打破するアイデアピカソのような人が示したら、その技術を極めている人ほど、その作品、アイデアの重要性がわかると思う。それまで、リアリズムで凝り固まっていた頭を解きほぐし、他の手法で自由に描いていいことを思い出させたのだから、ピカソの絵を見たときにとてつもない解放感みたいなものが感じられたのではないかと思う。

 

実は、自分もこういう体験をしたことがあるから、このピカソのすごさっていうのが理解できる。数学とは何か、証明とは何かって昔考えていたことがあったが、そのとき、ヒルベルトの形式主義を理解したときに数学とはこういうものだったのかという、思考転換が起きて、今までより数学ができるようになったことがある。

 

で、こういうことって歴史を見るとよくあることが分かる。このヒルベルトが形式主義について示した時、当時の数学者は衝撃を受けたと思うし、天才が認められるっていうのはこういうことがあったからこそ、広く認められるようになったのだと思う。